【韓国家庭で楽しむ参鶏湯の作り方】高麗人参や薬膳食材の使い方も解説


日本では「専門店で食べる料理」という
イメージが強い参鶏湯(サムゲタン)。
でも韓国では、特別な日や家族の体調を気づかうときに
家庭で作って食べる料理として親しまれています。

若鶏にもち米・にんにく・ナツメ・栗
高麗人参などを詰めて煮込むだけなので、
手間は少しあるものの、材料さえ揃えば意外と簡単。

薬膳スープとして体力回復や風邪予防にも良いとされ、
「家族を元気にしたいときの一品」として定着しています。

目次

参鶏湯に必須食材「高麗人参」

私の実家では、参鶏湯(サムゲタン)を
作るうえで欠かせない材料が インサン(高麗人参)

インサンは日本語では「高麗人参」ですが
私たちの知る人参とは違い薬草の種類🌱
韓国で昔から滋養強壮に使われてきた薬草で、
参鶏湯の香り・深み・栄養の“ベース”をつくる最重要食材!
スープ全体の風味を決める、まさに主役級の存在🔥

そのため、一般的にスーパーで売っているものより、
質のよいインサンを求めて、
毎年決まった農家から1年分をまとめて購入しています。

買ってきたインサンはそのまま保存せずに、
しっかりと土を落として
小分けにして冷凍保存しておくのが我が家の習慣

冷凍しても香りや栄養はほとんど落ちないので、
必要なときに必要な分だけすぐに使えるのが便利です。

丸鶏にもち米、にんにく、ナツメ、
栗とともにこのインサンを一緒に煮込むと、
スープに薬膳の香りがしっかり広がり、
家庭ならではの深いコクのある参鶏湯が完成します。

家庭で作る参鶏湯

我が家の参鶏湯づくりは、昔ながらの大きな鍋ではなく、
電気の圧力鍋を使って一気にまとめて作るスタイルです。

丸鶏・もち米・にんにく・ナツメ・栗、
そして冷凍してある高麗人参(インサン)をすべて入れ、
スイッチを押してあとは“放置”するだけで完成。


母いわく「簡単だから作るのよ」と言いますが、
実際は丸鶏の下処理や薬膳材料の準備など、
仕込みはきっと相当大変だったはず・・・🥲
それでも毎回何も言わずに作ってくれていたのだと思うと、
そのありがたさを大人になってからより強く感じます。

電気圧力鍋は、素材の旨みを逃さず短時間でほろほろに仕上げてくれるので、
スープの味も深く、やさしい薬膳の香りがしっかり広がります。

そして……
出来上がりはこちら。

参鶏湯というと外食や専門店のイメージが強いですが、
私の実家のように、インサンを農家からまとめ買いし、
鶏や薬膳食材をそろえて作る家庭も韓国にはたくさんあります🇰🇷

手間はかかるけれど、その分だけ
家族の体を気づかい、元気を願う気持ちが詰まった一杯。
香りの強いインサンや丸鶏の出汁がじっくり染み出したスープは、
お店とはまた違う“家庭の味”として心に残ります。

大人になった今、
あのキッチンいっぱいに広がる薬膳の香りや、
圧力鍋が静かに湯気を上げる音を思い出すたびに、
母が作ってくれた参鶏湯の温かさがよみがえります💟

参鶏湯は、ただの滋養スープではなく、
家族を思いやる文化そのもの。

これからも季節の節目や体力をつけたい日に、
我が家の変わらない味として受け継いでいきたいなと思います。

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